JR編~外房線~

内房線と合せて乗れば房総半島を一周できる外房線。内房線よりも短く、海沿いのルートも内房線に比べると短いですが、やはり車窓からの景色は美しく、私のお気に入り路線となっています。海だけでなく田園風景も楽しめるところに魅力がありますね。都会の喧騒を忘れて田舎に思いを馳せることができ、私にとってはどこか懐かしい気持ちにさせてくれる路線でもあります。

外房線について

外房線(そとぼうせん)は、千葉市中央区の千葉駅から房総半島の太平洋側を通り、鴨川市の安房鴨川駅に至る鉄道路線です。内房線とは房総半島を挟んで反対側を通る路線で、千葉駅から房総半島を横断して、房総半島の太平洋沿いを南下、そして鴨川市へとつながっています。蘇我駅で内房線が分岐し、安房鴨川駅で再び内房線と接続するため、この2路線を使えば房総半島を一周することが出来ます。千葉駅~上総一ノ宮駅は全区間複線であり、列車本数も比較的多く、東京方面からの快速電車が乗り入れています。一方、上総一宮駅から南は単線区間があり、列車本数も少なくなりますが、東京から京葉線経由の特急列車が安房鴨川駅まで乗り入れています。

路線の詳細

  • 管轄・・・東日本旅客鉄道
  • 路線距離・・・93.3㎞(千葉駅~安房鴨川駅間)
  • 駅数・・・27駅(外房線所属駅に限定した場合、総武本線所属の千葉駅、内房線所属の安房鴨川駅が除外され、25駅となる)
  • 軌間・・・1067㎜
  • 複線区間・・・千葉駅~上総一ノ宮駅間、東浪見駅~長者町駅間、御宿駅~勝浦駅間
  • 電化区間・・・全線(直流1500V)
  • 閉塞方式・・・自動閉塞式
  • 最高速度・・・千葉駅~蘇我駅間:95㎞/h、蘇我駅~勝浦駅間:優等列車120㎞/h・普通列車110㎞/h、勝浦駅~安房鴨川駅間:95㎞/h
  • 運転指令所・・・千葉総合指令室

エリアごとの特徴

千葉駅~大網駅エリア

このエリアは東京都心への通勤・通学利用が多い区間です。外房線の利用者の大半はこの区間の利用者となっています。外房線の普通列車は千葉駅を発着します。千葉駅~蘇我駅間は内房線の列車も乗り入れるため、日中でも1時間に8本ほどの列車が運行しています。千葉駅から本千葉駅を過ぎるまでは高架を走行し、並走する京成千原線が左へカーブを描いてオーバーパスした後、高架から地上へ降りて蘇我駅に到着します。蘇我駅~大網駅間は、房総台地を横切って、九十九里平野へ一直線で向かう路線形態となります。緩やかな勾配が連続し、トンネル区間もあるなど、車窓には美しい山地の風景が映ります。蘇我駅~大網駅間は東京のベッドタウンとして、大規模な宅地造成が行われました。鎌取駅は千葉・市原ニュータウンの「おゆみ野」「ちはら台」地区の玄関口であり、土気駅はあすみが丘ニュータウンの玄関口となっています。特に鎌取駅は近年著しく発展しており、駅周辺は商業施設やマンションが密集し、近未来的な住宅都市の光景が広がっています。誉田駅・大網駅の各駅も、東京のベッドダウンとして多くの人が利用しています。千葉駅発着の普通列車の他に、総武線・京葉線と直通する快速・通勤快速が設定され、東京都心へ1本の列車でアクセスできます。特に京葉線直通の通勤快速は、京葉線内で大半の駅を通過することもあり、このエリアから東京駅までの所要時間が40分~50分と早く、重宝されています。総武線直通の快速でも東京駅までは60分ほどかかるのでその速さは歴然です。蘇我駅~大網駅間の各駅は利用者が多いため、この区間のすべての駅に快速・通勤快速が停車します。

大網駅~上総一ノ宮駅エリア

大網駅から先は南に進路を変え、標高がやや高い房総台地から一転して、低地の九十九里平野を走ります。このエリアは地盤沈下が深刻な問題となっており、集中豪雨や台風の発生時には水害の影響を受けることが多く、線路への冠水が発生しやすいことで知られています。しかし、近年は線路への冠水対策工事が施され、これにより状況は改善しつつあります。このエリアは乗車人員が1000人ほどの小規模な駅が続き、駅周辺も住宅地が疎らにある程度でとてものどかです。新茂原を過ぎたあたりから、林と住宅が連なる住宅街が現れ、しばらくすると高架になります。茂原駅は、九十九里平野の中で最大の都市の駅であり、電子部品関連や天然ガス関連の企業が集う工業都市であるため、まとまった乗車人員があります。また、この駅を境に外房線における旅客輸送に大きな差が生まれます。上総一ノ宮駅は外房線の運行形態の境界駅で、この駅までは日中でも1時間に2~3本の列車が走っています。千葉駅~大網駅間に比べると、東京のベッドタウンとしての住宅地は少ないですが、京葉線・総武線に直通する快速・通勤快速が上総一ノ宮駅まで運行していることから、東京駅への通勤利用者も少なくありません。外房線の列車運行の境界は上総一ノ宮駅ですが、都市近郊輸送および東京への通勤圏内は茂原までの傾向が強いです。

上総一ノ宮駅~安房鴨川駅エリア

上総一ノ宮駅から先は、普通列車の本数が1時間に1本ほどに減ります。基本的には単線区間ですが、一部複線化されている区間もあります。勝浦駅までは太平洋と1㎞ほどの距離を置きながら走行するため、車窓から海が見える区間はあまりありません。しかし勝浦駅~安房鴨川駅間は太平洋沿岸に沿って走行するので、美しい海岸の風景を楽しむことができます。沿線には海水浴場やマリンスポット、リゾートホテルなどの海関係の観光施設が点在しています。また、日蓮聖人ゆかりの清澄寺や誕生寺などの古刹も点在しているため、老若男女の幅広い世代が訪れるため、外房線はこれらの地域へのアクセス手段として利用されることが多いです。勝浦・安房鴨川などの外房地区は、房総半島の丘陵や山地を超えなくてはならない地理的要因があって高速道路の整備が進んでいないため、東京・千葉~外房地区へのアクセスは現在も鉄道が主体となっています。高速道路の整備によって、年々観光利用者が減少している内房線とは対照的です。しかし、2013年4月17日に首都圏中央連絡自動車道木更津東IC-東金JCT間が開通したため、茂原発着・勝浦発着の東京湾アクアライン・圏央道高速バスが運行開始し、「わかしお」との新たな競合路線となっています。

絶景ポイント

外房線は内房線とは房総半島を挟んで反対側、太平洋沿岸を走る路線です。内房線よりも短めで、千葉駅から勝浦駅までは内陸の都市部を走るため車窓には住宅街が映ります。まず最初に見てもらいたいのが、茂原駅を発車してすぐに見える直径30メートルのガスタンクです。このガスタンクには茂原市の夏の風物詩である「七夕まつり」を象った絵が描かれており、心和ませてくれます。次に見えるのは八積駅を出発して少し走ったところにある一宮川です。線路と平行して架かる大きな橋と一宮川のコラボレーションが美しいです。大原駅を過ぎたあたりからはのどかな田園風景が続きます。特筆すべきは浪花駅から御宿駅の手前に広がる豊かな田んぼです。風に揺らめく稲穂と森の木々とのグラデーションがとても綺麗です。御宿駅から勝浦駅間は山間部に入り、トンネルが続きます。中にはレンガ造りのトンネルもあり、歴史を感じさせます。勝浦駅を過ぎてしばらく走ると、お待ちかねの絶景ポイントに到着です。住宅街の切れ間から真っ青な海見えるのです。その海の先には太平洋に突き出した八幡岬が見えます。八幡岬にはかつて勝浦城というお城があり、その跡地が八幡岬公園として整備されていて、海の青と公園の緑がとても綺麗です。このポイントでは思わず写真を撮ってしまう人も多いほどです。勝浦駅から終点の安房鴨川駅までは本当にきれいな海岸線が見られるので、ぜひとも堪能してください。