JR編~東金線~

東金線は、全部で5駅しかないとても短いローカル線です。地元の人しか使わないようなローカル線があると、つい乗ってみたくなりますよね。寄り道は旅の醍醐味だと思います。修学旅行のように分単位できちんと予定を立ててそれをこなしていく旅行もいいですが、ちょっと遠回りしてこういう小さな路線に乗ってみるのも悪くないですよ。日頃の忙しさを忘れてのんびり出来るのも電車の旅の魅力だと思います。

東金線について

東金線(とうがねせん)は、千葉県大網白里市の大網駅から山武市の成東駅へと至るローカル線です。優等列車は運転されておらず、普通列車と通勤快速・快速のみの運転となっています。普通は、大網駅~成東駅間の線内折り返し列車のほかに、外房線直通の千葉駅発着列車の設定があります。深夜帯には千葉駅~東金駅間1往復のほか、大網発東金行き最終電車の設定もあります。基本的に1じかんかたり1~2本、日中は1本のペースで運行されています。近年はダイヤ改正のたびに外房線直通の千葉駅発着列車の比率が高まる傾向にあります。ただし、利用者が集中する朝のピーク時の上り方面(成東駅→大網駅間)に限っては、外房線直通の千葉行きは設定されていません。朝のピーク時に10~15両編成の運用を基本とする外房線の大網駅~千葉駅間において、6両を最大編成とする東金線の列車がこの区間を走行すると、著しい混雑に拍車をかけるというのがその理由です。

快速・通勤快速

通勤快速は平日ダイヤのみ、快速は土日ダイヤのみ運転されています。朝に上り1本・夜に下り1本が設定されており、外房線を経由して蘇我駅~東京駅間は京葉線と直通します。1往復のみの運用ですが、東金線と東京都心を1本で結ぶ唯一の列車となっています。通勤快速は京葉線内での停車駅数が八丁堀駅・新木場駅の2駅のみと極端に少ないこともあって、東金線沿線から東京駅までの所要時間が60分~70分と大変短く、沿線利用者からは重宝されています。通勤快速・快速ともに外房線の誉田駅で、勝浦駅発着の列車と列車と分割・連結作業を行います。以前は上り通勤快速・快速において、利用者の少ない福俵駅を通過していましたが、現在は停車しています。

路線の詳細

  • 管轄・・・東日本旅客鉄道
  • 路線距離・・・13.8㎞(大網駅~成東駅間)
  • 駅数・・・5駅(起終点駅を含む。東金線所属駅に限定した場合、外房線所属の大網駅と総武本線所属の成東駅が除外され、3駅となる)
  • 軌間・・・1067㎜
  • 複線区間・・・なし(全線単線)
  • 電化区間・・・全線(直流1500V)
  • 閉塞方式・・・自動閉塞式
  • 最高速度・・・85㎞/h
  • 運転指令所・・・千葉総合指令室

各駅の特徴

大網(おおあみ)駅

外房線を所属線としており、東金線を加えた2路線が乗り入れている駅です。東金線の起点駅でもありますが、一部の列車は外房線千葉駅方面へ直通運転しています。かつての房総東線路(現在の外房線)は貨物列車用として1997年まで残っていましたが、現在も跡地を確認することが出来ます。駅周辺は大網白里市の中心部となっていて、駅の東側700メートル程の所には市役所があります。新興住宅団地も近接しており、東京や千葉市のベッドタウンとして賑わっています。

福俵(ふくたわら)駅

大網駅管理の無人駅です。駅舎はなく、ホームにはその端から出入りします。簡易Suica改札機・乗車駅証明書発行機が設置されており、ホームは6両編成まで対応可能です。2007年1月に既成の待合所が取り壊され、一新されました。待合所の一角にはトイレも用意されています。1日の平均乗車人員は約578人と少ないですが、年々増加傾向にあります。駅周辺には住宅地が開発されており、国道を挟んだ駅の東側には古い住宅地が続いています。商店はコンビニが1軒、大型パチンコ店1軒、美容室、喫茶店と非常に少なく、閑散としています。

東金(とうがね)駅

大網駅管理の直営駅で、山武地域一帯における中心都市の東金市の中心部に位置しています。相対式ホーム2面2線を有していて、互いのホームはエレベーター付きの跨線箸で連絡しています。駅舎はホームの1面に接しており木造平屋で天井が高いのが特徴です。駅舎の脇には今は使われていない切欠きホームがあります。駅周辺は東金市の中心部でもあり、東金の市街地はこの駅を中心に広がっています。駅の東側には市役所や官庁などの公共施設が集中しています。西側には古くからある駅前商店街がありますが、東南側に東金ショッピングセンターサンピアがオープンしてからは著しく衰退しています。

求名(ぐみょう)駅

島式ホーム1面2線を持つ駅です。ホーム上に窓口があり、駅員が配置されています。駅舎は木造平屋の小屋で、そこに自動券売機と簡易Suica改札機が設置されています。もともと有人駅でしたが、一度は無人駅化されました。しかし、城西国際大学が開学したことをきっかけに、大網駅管理のJR千葉鉄道サービスによる業務委託駅となりました。なお、早朝と夜間は無人駅となります。駅の西側は大きな駅前広場となっています。商店は道路沿いに1~2軒程度で閑散としています。

成東(なるとう)駅

総武本線を所属線としている駅で、東金線の終点の駅でもあります。山武市の中心部であり、駅周辺には市役所があります。直営駅であり、管理駅として日向駅~八日市場駅間の各駅を管理しています。ホームは駅舎に接して単式ホーム1面1線があり、その奥に島式ホーム1面2線があります。さらに単式ホームには切欠ホームがあるため、合わせて2面4線となっています。2008年3月に駅舎の一部改装が終了し、待合室のリニューアルがなされ、自動ドアが取り付けられました。

東金線の魅力

東金線は一見なんの変哲もない住宅街を走るローカル線という感じがしますが、まさにその通りです。とくにこれと言った特徴はなく、絶景ポイントがあるわけでもありません。しかし、私はわりと気に入っています。このたった5駅で終わる短い路線は、停まる駅ごとに大きく特徴が違っていて面白いのです。例えば大網駅と福俵駅を比べてみると、一駅しか違わないのに大網駅は都会の様相を呈していて、福俵は駅舎すらない無人駅です。その隣の東金駅もこれまた都会で、次の求名駅は可愛らしい小さな木造の駅舎があるだけで辺りは閑散としています。成東駅は総武線の駅なせいか、きちんと整備されていて綺麗です。大網駅から成東駅までわずか15分の間にめまぐるしく変わる車窓の風景が見ていて面白く、またたった5駅で終わるという潔さも東金線の魅力かなと思います。福俵駅や求名駅は無人駅が好きな私には心くすぐる駅です。駅に降り立ったところで何もないのですが、その何もない感を味わうのもまた楽しいですよ。