千葉の電車・私鉄編~銚子電鉄~

ここからは青春18きっぷではいけない私鉄をご紹介します。私は地方の2両編成位の小さな電車が好きで、そういう電車を見かけるとふらりと目的もなく乗り込んでしまいます。銚子電鉄もそうやって乗り込んだ電車の一つで、レトロな昭和感漂う可愛らしい車両に魅了されたのでした。緑の畑を横切る赤い電車はまるでおもちゃのようで、私のお気に入りになっています。

銚子電気鉄道線について

銚子電気鉄道線は、千葉県の銚子駅と外川駅とを結ぶ銚子電気鉄道の路線です。全線が銚子市内にあり、関東地方の最東端である犬吠埼の近くを通ります。銚子電気鉄道は、銚子市に本社を置く鉄道会社で、銚子電鉄、あるいは銚電と略称されます。本社所在地は、銚子市新生町2丁目の銚子電気鉄道線仲ノ町駅構内にあります。鉄道会社なのですが鉄道事業は赤字経営が続いており、副業の銚子電鉄ブランドによる食品事業によって経営を維持しています。主力製品としては「ぬれ煎餅」が有名で、犬吠駅では従業員による手焼き販売も行われています。銚子電鉄鉄道線は1913年12月28日に、地元の有志などによって設立された「銚子遊覧鉄道」の手により開業しました。しかしすぐに第一次世界大戦が勃発し、鉄の価格が高騰したことでわずか4年で廃止となります。その後1923年に勝利遊覧鉄道の設立構成員によってふたたび設立された銚子鉄道が、銚子~犬吠~外川間を走る路線を開業させました。近年は赤字の経営が続いており、廃線の危機にさらされたこともありましたが、インターネット上で職員が「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。」という文章を掲載して、ぬれ煎餅の購入などによる支援を呼びかけたことで話題となり、一時はぬれ煎餅の生産が間に合わないほど注文が殺到しました。この努力のかいもあり、一度は廃線の危機を回避したのですが、2011年3月11日に発生した東日本大震災と、それに伴う福島第一原子力発電所事故などによる風評被害を受け、観光客激減のあおりを受けた影響などから、車両や設備更新費用が捻出できないと判断し、経営の自主再建を断念することを発表しました。以後は施設管理と運行の上下分離を図るなどして経営刷新を進めることが検討されていましたが、2013年12月30日には当面10年間の車両・設備更新費用7億6000万円のうち国が1/3・千葉県と銚子市がそれぞれ1/6負担、残りを銚子電鉄の自助努力するスキームを決定し、関係機関が受け入れに合意したことで当面の廃線機器は回避されました。

路線の詳細

  • 管轄・・・銚子電気鉄道
  • 路線距離・・・6.7㎞
  • 駅数・・・10駅(起終点駅含む)
  • 軌間・・・1067㎜
  • 複線区間・・・なし(全線単線)
  • 電化区間・・・全線(直流600V 架空電車線方式)
  • 閉塞方式・・・自動閉塞式(銚子~仲ノ町間)、票券閉塞式(仲ノ町~笠上黒生間)、スタフ閉塞式(笠上黒生間~外川間)
  • 最高速度・・・40㎞/h

銚子電鉄の運行

全列車が各駅停車で、ほぼ全列車が銚子~外川間の運転です。2010年3月13日のダイヤ改正より早朝と下り終電を除いて1時間につき2本・30分間隔のパターンダイヤとなっていましたが、同年12月4日のダイヤ改正により、本数はそのままで不均等な間隔で運行されていました。2013年11月21日のダイヤ改正により、朝のラッシュ時以外は1時間に1本になり、笠上黒生駅での列車交換も朝ラッシュ以外は行われたくなりました。仲ノ町駅に車庫がある関係で朝6時台に仲ノ町発外川行き、夜20時台に外川発仲ノ町行きの区間列車が設定されていたのですが、20時台の外川発仲ノ町行きは2013年11月13日のダイヤ改正で消滅しました。ワンマン運転を行っていますが、銚子~笠上黒生間では運賃収受のために車掌が常務することが多いです。また、規模の割に駅員配置駅も比較的多いため、ワンマン運転を行っている他の鉄道路線に比べると運賃箱を使用した運賃収受は少ないといえます。

銚子電鉄の副業

銚子電鉄では鉄道事業のほかに食品製造販売業、物品製造販売業も行っています。とりわけ食品では、たい焼きや銚子名産の醤油を使った「ぬれ煎餅」、揚げ餅、つくだ煮などを製造・販売しており、事業収入の過半を占める売り上げを上げています。特にぬれ煎餅については、銚子駅や犬吠駅の売店、一部の高速道路のサービスエリア・パーキングエリアの他、首都圏を中心としたデパートやJR東日本や京成電鉄、秩父鉄道などの駅売店、成田国際空港の空港売店ならびに寿司チェーン店「銚子丸」の各店舗、千葉県北部や茨城県南部の一部道の駅や農産物直売所などでも販売されており、赤字に苦しむ会社の経営を支える大事な経営資源となっています。犬吠駅では製造過程を見せる直売が行われており、一日乗車券「弧廻手形」についている引換券をぬれ煎餅1枚と交換することもできます。

銚子電鉄の魅力

銚子電鉄は、JR銚子駅のホームの延長線上に最初の駅があります。ホームの途中に小さな待合室のような小屋が建っていて、そこからは銚子電鉄のホームとなるわけです。真っ直ぐ繋がる線路の向こうから、小さくてかわいい電車がやってくるをほぼ真正面から見ることが出来ます。電車がホームに入ってくる瞬間ってちょっとわくわくしますよね。銚子電鉄の沿線には老舗のお醤油工場が沢山立っていて、銚子電鉄の赤字を救ったぬれ煎餅も、銚子名産の醤油を使っています。銚子駅のお隣、仲ノ町駅のホームに着くと、ふわっとお醤油の香りがしてくるのが面白いです。仲ノ町駅をでると長閑な田園風景の中を走ります。これも銚子の名物として有名なキャベツの畑もあり、見晴らしが良くてとても気持ちがいいです。沿線には観光名所も色々あり、前述の醤油工場をはじめ、飯沼観音やハーブガーデン、犬吠埼、君ヶ浜など、どの駅で降りても千葉の長閑で美しい風景を堪能することが出来ます。また、銚子電鉄は駅舎も魅力的です。特に始点の銚子駅は、ポルトガル風のタイル張りの駅舎がオシャレで写真に映えます。終点の外川駅は、昔ながらの木造の駅舎で、どこか懐かしさを感じます。このようにぬれ煎餅だけでなく見どころがいっぱいあるのが銚子電鉄です。この素敵な路線が少しでも長くもつように、私も沢山乗りに行きたいと思います。